★LD(学習障害)★

 LDとは『learning disabilities』の略称です。日本語では学習障害と訳されます。
 文部省が公表したLDに対する報告書をわかり易く分解すると、4つの事柄に分けることができます。
  @聞く、話す、読む、書く、計算する、推論する能力のうちの一つ、またはいくつかについて、学ぶ力と使う力が身につきにくいということ。
  A全般的な知的発達に遅れはないが、能力に偏りがあるということ。
  B原因として、中枢神経系に何らかの機能障害があると推定されるということ
  C他の障害状態や環境的な要因が直接の原因となっているのではないということ。
 この4点を踏まえると、LDは知的障害や学業不振などによるものとは、ずいぶん違うものだと言えます。
 LDは自閉症などと同様、決して完治するものではありません。しかし、本人と回りの人たちが、障害を正しく理解し、療育や暮らしやすくするための工夫、方法を身につければ、充分に改善の可能性は認められるものです。できるだけ早い時期に、できるだけ正確に学習障害を発見し、個人に合った適切な教育計画を作成し、それにもとづく指導・支援を展開し、定期的に評価することが大切です。この教育実践が、学習障害を改善させる唯一の方策です。
 けれども、子どもの軽度の障害は幼い時期には見落とされてしまうことがよくあります。たとえ発見されたとしても、学習障害のように比較的捉えにくいものは、いずれ快方に向かうだろうと憶測され、放置されてしまいがちなのです。ですが、油断は禁物です。軽度の障害に対しても、早期発見・早期対応が重要です。
 しかし、子どもの学習上のつまずきや困難を改善しようとする教師や保護者の努力が強調されすぎますと、子どもは失敗や挫折する機会が多くなることで、学習意欲を奪われてしまうという悪循環に陥りやすいということです。そのことによる2次的障害も大変大きな問題です。学習障害児に対する指導は、学習障害に関する専門的な知識・技能などをもつ教師以外の他の専門家との協力・連携を図りながら進めていくのがより効果的と言われています。
 年齢が上がると小学校での生活を通して、自分がうまくできない点があることや、他の友だちと比べて劣っているところがあることについてしだいに疑問をもちはじめ、そうした疑問を口にする子どもが出てきます。この場合まず、そうした子どもの心配事をそっくりそのまま受け止め、理解してあげる必要があります。そのうえで、学業の出来・不出来に一喜一憂するのではなく、努力する過程に素晴らしさがることを、子どもの年齢に応じてかみくだいて教えることが大切です。



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